カフェレストランでおなじみのサイゼリヤが、支払い時のお釣りを「Amazonギフト券」で受け取れるサービスを始めたと聞き、さっそく使ってみた。
◆サービスの特徴
通常、飲食代金のお釣りは「お札」や「小銭」で受け取るものだが、なんとお釣りを「Amazonギフト券」で受け取れる面白いシステムをサイゼリヤが提供。しかも、お釣り金額に2%を乗じて戻ってくるので、小銭でもらうよりもお得なサービスである。
◆さっそく体験
訪れたのは「サイゼリヤ日本橋浜町店」。本部のおひざ元店舗であった。
メニューを注文。各テーブルにサービス紹介のパンフレットが置かれている。
中身はこんな感じ。「お釣りはAmazonギフト券で」と伝えるだけ。ふむふむ。
いざ支払い。飲食代489円に1,000円出したのでお釣りは511円。これに2%のインセンティブ付与なので10円増額され「521円分」のAmazonギフト券になるはず・・・
おお、ちゃんと10円増えてる。ありがたやありがたやm(__)m
◆利用できる店 ※2019年8月12日現在
以下の2店舗。いまのところ実証実験段階ってところかな。
◆注意点
適用条件があり、飲食代金の合計が200円(税込)以上、かつお釣り額が9,800円以下であることが必要。
これは、例えば190円のドリンクバー支払いに1万円札を出すと「10,000ー190=お釣り9,810円となり、これに2%乗じると196円の増額で"実質タダ&さらに6円がもらえる"無限利殖”になりかねず、そのような使い方を封じるためであろう。
◆所感
<利用者メリット>
・釣銭で受け渡しされる煩わしさがないのがGood
・Amazonユーザならギフト券の使い道が豊富なので選択しやすい
・ギフト券コードはレシート印字なので、第三者に気軽にプレゼントできる
<利用者デメリット>
・支払う原資は現金のため、完全キャッシュレスでないのが面倒(自分が利用した日本橋浜町店は、電子マネーもクレカも使えない現金オンリーの店だった)
・レシートのギフト券番号を盗み見られると他人に使われるおそれ
・レシートが劣化しギフト番号が読み取れなくなる可能性(有効期限は発行から10年あるので、泣くハメになる)
<店舗のメリット>
・釣銭の準備コストが減る(特に小銭)
・2%のインセンティブ狙いの客を呼び込める
<店舗のデメリット>
・完全キャッシュレスではないので、レジ精算の手間は残る
・ギフト券レシートを発行する分、レシート用紙が消費(消耗品代増)
・レシート紛失や汚破損した客のクレーム対応
・2%のインセンティブが店舗負担である場合、費用対効果が不明(わざわざ来店するか?)
スマホ決済や電子マネーのように100%キャッシュレスではないが、利用客は事前準備が不要(アプリダウンロードや電子マネーカード持参など)なので、その場で気軽に選択できるのは、心理的負担が少なくよいと思う。
ただ、提供店舗が実験レベルの現状では2%のインセンティブ目当てにわざわざ訪れる客は少ないと思われる。アイデアは面白く、全店舗レベルで導入されると意外にウケる予感がする。レジの改修コストなど鑑み徐々に導入されていくのであろう。
以上